もう数年前ですが、長男が県内で最難関の公立高校に合格した際面白いことを言っていました。
それは、学校や塾で同じくその学校を目指している生徒が少なからずいるわけですが、最終的に合格した生徒にはいくつかの共通点があったということです。
ということで今回は、上位の高校に合格する子どもの共通点、その中でも小学校の頃からの習慣をはじめ、家庭で取り組むことができるものをご紹介します。
子どもの教育で迷ったときに参考にしてみてください
習い事
これは容易に想像できることですが、子どもが習い事で得るものは多岐にわたります。
忍耐力や協調性など人として大事なことも多く学ぶことができますが、受験戦争を乗り越えていくうえでも役立つ要素がたくさん含まれているような気がします。
実際のところ、直接勉強に役立つことがない種類の習い事がどの程度受験勉強と関りがあるか定かではありませんが、長男が通うその高校では幼少期から熱心に習い事に取り組んでいる生徒が多いのは事実です。
実際にその高校の先生の話によると、生徒の中には1つの習い事を長く続けてきた子や、もしくはたくさんの習い事を経験した生徒が多いとのことでした。
習い事の成果は人ぞれぞれでまして数値で測れるものではありませんが、自分の子どもを見ていて一番感じたのは「何かをやり遂げることで自分に自信を持つことができる」ということではないかと感じています。
また、1962年から1967年にかけてアメリカで行われたペリー・プレスクール・プロジェクトという就学前教育の社会実験では、幼児期に教育活動を受けた子供は、学力の成績、学歴、収入などが、就学前教育活動を受けなかった子供よりも高いということが明らかになっています。
つまり、早いうちから習い事を始める方が子どもが伸びやすい、
ということですね。
おすすめの習い事については「役に立つ子供の習い事6選」で紹介していますので是非ご覧ください。
読書&学習習慣
これももはや説明は不要ですね。
「頭のいい子に育てるには本好きにすれば半分成功」と言われるくらい読書は学力の向上に役立ちます。
読書の直接的効果としてまず挙げられるのは「読解力が向上する」ということですが、その他にも他者への理解=コミュニケーションスキル、想像力=自分で考える力、集中力=継続してやり抜く力、といった能力の向上に役立ちます。
また、読解力が向上することで問題を正しく理解することができるようになるため、国語はもちろん、算数、理科、社会の成績向上にも役立ちます。
そこでここでは、実際に自分の子どもが夢中になって読んでいた小中学生向けおすすめ図書をご紹介します。
- 5分後に意外な結末シリーズ (学研プラス)
- バッテリー (あさのあつこ)
- 僕らの七日間戦争 (宗田理)
- 夜のピクニック (恩田 陸)
- 君たちはどう生きるか (吉野源三郎)
5分後に意外な結末シリーズは非常に読みやすい短編集ですので、読書習慣がまだ身につかない子どもの入門書として最適です。
ここに挙げたのはいずれも定番ですが、中でも重松清は、高校受験の国語の長文でも頻出作家ですので読んでおくに越したことはありません。
氏の作品には大人向けから子供まで幅広くありますが、「その日のまえに」は大人も涙なくして読めない名作です。
イベント参加
これはイメージが湧きにくいかもしれませんが、よくアンテナを張ると地域には実に多くの子ども向けイベントが開催されているものです。
大体は電車の駅にあるようなフリーペーパーや自治体発行の住民向け情報誌などによく掲載されています。
小さなものでは町内の公民館で行われる各種教室や大きなものでは電力会社など地場大手企業が主催する小中学生向けイベントなどです。
中でも注目なのは、参加するために一定の条件、特に作文などの提出が必要なものはダメもとでも応募する価値ありです。
人数を絞って行う場合は、そこでしか得られない貴重な体験をすることができるイベントも多く、子どもにとっては非常に貴重な機会となります。
■イベントの例
- 公民館の習い事各種
- 田植え稲刈りなど自然体験
- 教会のイベント(多国籍交流)
- 大学主催の子ども向け講座
- 博物館科学館のイベント
- 新聞社の子ども記者
- 教育委員会の募集
通信講座&学習塾
最後は高校受験に直結する勉強方法についてです。
子どもの能力、キャラクターにもよりますが、二人の子どもを見て最適だと感じたのは
- 小学生 ⇒親が指導しながら市販教材
- 中学1~2年生 ⇒通信講座/市販教材
- 中学2~3年生 ⇒学習塾
という流れです。
中学に入ったらすぐに学習塾、さらには小学生にうちから、というケースもありますが、どうしても子どもは「息切れ」してしまうものです。
実際に学校の先生の話によると、早くから塾に通って中1まで成績トップだった子どもが、中学2年を終わるころから下がり始め、中学3年では中位層に定着し最終的には平凡な高校に入った、というケースが毎年発生するそうです。特に男の子にその傾向があるようです。
塾はとにかく月謝が高いので中1~2は通信講座で十分です。
ここではおすすめの通信講座をご紹介しますが、はっきり言って上位校を目指すには、進研ゼミかZ会しか選択肢はないと思います。
この2社は副教科(音楽、美術、保健体育、技術家庭)の定期テスト対策も揃っていますが、これが実はめちゃくちゃ役に立つようです。
中学校の内申点を上げるには、実は効率よく副教科の成績を上げることも大きなポイントになるんです。
もう1社定番の講座としてよく比較サイトに載っているタブレット専用の通信講座がありますが、じっくり学習に取り組むには紙教材型が断然おすすめです。
学校の教科書が紙で、受験もペーパーテストであるうちは、やはり自宅での勉強も紙教材で行うのがベストです。
手を使ってマーカーを引いたりメモを書いたり、まだしばらくはこの勉強法が続くのではないでしょうか。
定番の2社について、うちでは二人の子どもが別々の会社の講座に取り組みましたが、それぞれメリットデメリットがあります。
決め手はズバリ学習教材の分量と目標レベルです。そもそも中1~2で通信講座を活用するには、小学生のうちに学習習慣と学習者能力(詳しくはこちら)が定着していることが大前提です。
そのうえで授業も十分理解できるし上位校を目指したいという場合はZ会、まずは授業で習うことを定着させるために予習復習を確実にこなしたい、というような場合は進研ゼミがおすすめです。
あとは子ども自身の好みもありますので、毎年「これでもか」と送られてくるサンプルをよく見て子どもが自分で選択するのがいいと思います。
最後に受験本番のお話です。
毎年のことですが、実は公立高校でも落ちる子供が結構います。
長男が県内トップの高校を受験した際は、通っている中学校230名のうち上位13名がその学校を受験しました。そのうち8名が合格、残り5名は不合格だったわけです。
公立高校の受験はある程度中学校の先生の助言も影響しますので最初からそのレベルに合わない、というケースはほとんどありません。
内申で言うと、45点中最低でも42はないと受験するのが難しい学校です。
なにも自分の子どもの自慢をしたいわけではなく、そのような学校を受験するレベルの生徒でも13名中5名は不合格になる、という厳しい現実があったということです。
で、その時にその合格した8名や、同じく他校からその高校に入学した生徒の話を聞いてみるとここでもいくつか共通点がありました。
それは、ここまで書いたような習い事や読書に取り組んだことに加え、やはり同じように自治体や企業が主催するイベントに積極的に参加していたということです。
特に興味深かったのは、大手企業や教育委員会、自治体などが主催するもので選考を経て参加するイベントで顔を合わせた数名の子どもと、再びこの高校で再開したことです。
やはりどの家庭も熱心に子どもの教育に取り組んでいたことがわかります。
また、これは子どもから聞いた話ですが、同じ高校に合格した多くの生徒が中学を卒業するまでスマホを持っておらず、少なくとも中学3年時には塾に通っていた、という共通項があったそうです。
個人的にこれからの時代、スマホは1つのツールとして幼少期から触れてもいいのではないかと考えていましたが、実際に受験戦争を勝ち上がった子どもたちの多くはスマホを所有していませんでした。
また、塾に通わずに合格できる生徒ももちろんいますが、塾に通っていたかどうか、というのも合否を分けたポイントの一つだったようです。
つまり先ほどの13名のうちの不合格だった子どもの中には塾に通っていなかった子が多かったそうですが、公立といえども一定以上のレベルの高校になるとやはり徹底した受験対策が必要となるのでしょう。
もちろん塾に通わずに難関校に合格している生徒が一定数以上いると思いますが、5教科満遍なく高い水準で対応しようと思ったら、やはり塾のノウハウが大きくものをいうのではないでしょうか。
大手の塾か個人塾かで変わると思いますが、ちなみに塾代ははっきり言ってかなりの負担になります。
正月特訓を行う1月は10万円を超えていました。
塾代がまたばかにならないわけですが、この費用のコスパを上げるためには小学校から対策が必要となりますので、その内容はこちらの記事をご覧ください。
というわけで今回は高校受験で上位行に合格するまでのロードマップをご紹介しました。
よく子どもに「勉強しなさい」というのはよくない、という趣旨のことが言われますが私はそうは思いません。
小学生の時は自分ではどれだけ勉強が大事なことかわからないので、「家でそのことを言われてよかった」と子どもが高校に入ってから言われたことがあります。
自分で進んで勉強に取り組むこの場合はいいですが、そうでない場合は少なくとも勉強は大事であることを親がしっかりと伝えることが大事だと思います。
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