副業元年と言われた2018年から4年が経とうとしていますが、この間多くのサラリーマンが副業にチャレンジしています。
しかし実際に利益を出すことができている人はまだまだ少数派であるのが現実です。
副業を始めたけど軌道にのらない人、これから始めたいと思っている人、状況は様々だと思いますが、物販というのは初心者でも稼ぎやすい副業の1つです。
私「とあるサラリーマン」もこれまで数種類の副業に取り組んだ経験がありますが、失敗もあり、成功して現在も継続しているものもあります。
その中でも物販は最も取り組みやすく実際に稼げる副業の1つでした。
そこで今回は物販について、はじめの一歩を踏み出すための具体的な方法をご紹介します。
サラリーマンの副業の現状
何度も言いますが、一般的なサラリーマンが副業でお金を稼ぐことは簡単なことではありません。
ここでいう「一般的」というのは、ITやweb系の専門職ではない、いわゆる営業系サラリーマン、という意味です。
プログラミングやwebライティング、動画編集などは、webで業務を完結することができるため副業に適していると言えます。
そのため副業の市場も発達しており、業務を依頼したい人と受けたい人をマッチングするサイトも充実しています。
一方、営業系サラリーマンが取り得る副業の選択肢は、営業代行や土日でのアルバイトなど、実際に自分の体で動いて稼ぐ必要があるものが多くなります。
それはすなわち、自分の労働の対価として給料をもらうことになり、結局のところ本業と同じ労働形態となります。
この場合は、あらかじめ労働内容が決められており、その対価として報酬の額も決められています。
それに対して物販というのは「自分でビジネスを行う」という面白さがあります。
どこから何を仕入れていくらで販売するか、といったことを自分で決定し、実際に手配も自分で行います。
まだ一般に知られていない人気商品を発見したり、独自の入手ルートを開拓して利益率の高い販売サイクルを確立するなど、まさに社長としてビジネスを展開する楽しさがあります。
特別なスキルを持たないサラリーマンでも、趣味の分野で培った知識を活かすことも可能です。
もちろん最初は規模の小さな商売になりますが、自分ですべての要素を決定し事業を拡大していくという醍醐味があるのです。
おすすめの副業についてはこちらの記事もご覧ください。
実際のところ物販(転売)とは?
それでは「物販」というのは実際にどのようなものなのでしょうか。
もしかしたら少し怪しい印象を持っている人もいるかもしれませんので物販について最初にご紹介します。
物販とは簡単に言ってしまえば文字通り「物を販売すること」です。
ビジネスとして儲けを出すために、安く仕入れて高く売る、というのが鉄則となります。
物販は、オリジナルの製品を販売するか、どこかから商品を仕入れてそれを別の誰かに販売して利益を出します。
以前はリアルな店舗が必要でしたが、現在はさまざまなwebサービスの発達により、仕入れも販売も誰でも簡単にできるようになっています。
誰でも始めやすい、という点では主婦や学生でも取り組んでいる人が多いためライバルは多いと言えます。
「転売」や「せどり」というのもほとんど同じ意味で使われています。
「せどり」は、本の背表紙のタイトルを見て選んでいたことから「背取り」と呼ばれていましたが、今でCD、DVD、ゲーム、雑貨、衣類など、様々な品物にも使われています。
「せどり」はどちらかというと、リアルな店舗で商品を仕入れて、それをネットで販売する、というイメージがあります。
転売も物販とほとんど同じ意味ですが、「転売ヤー」などと言われるように、入手困難な商品を買い占めてそれを高値で売るような行為が批判を浴びているのも事実です。
コロナ禍の初期における「マスク」はまさにその典型と言えます。
このような手法は、マスクを見ればわかるように短期的なサイクルで終わり、長続きしません。
副業で取り組む場合は、長期的なスパンで自分の経験や趣味を生かせる分野の商品を扱うことをおすすめします。
初めて取り組む場合は、「仕入れ」と聞くと大変そうなイメージがあるかもしれませんが、実際は非常に簡単です。
メルカリなどのサイトや近所のリサイクルショップで今よりも高い価格で売れそうな商品を見つけたら購入して、それをネットで販売するだけです。
仕入れたものをクリーニングしたり、関連のある別の商品と組み合わせるなど、なんらかの付加価値をつけるとより高い値段で販売することができます。
一番最初に仕入れを行う場合は、「売れなければ自分でも使える」という商品を選べばリスクを下げることが可能です。
仕入れ⇒販売、というサイクルを5~10回程度経験すると、徐々に物販ビジネスの力の入れ所がわかってきます。
物販ビジネスは、独自の仕入れルートや希少価値のある商品を仕入れるコネクションがある、といったことがない限り、どちらかというと薄利多売に陥りがちなビジネスとなります。
副業で行う場合は、月額にして1~2万円程度の利益となるのが一般的です。
それよりさらに利益を拡大するには、仕入れの規模を拡大し、作業を外注化するなどの工夫が必要になってきます。
ちなみにですが、転売目的で中古品を仕入れて販売する場合は、「古物商許可証」という資格を取得しなければいけません。
資格がないまま中古品の売買を行うと違法となりますので気を付けてください。
よくヤフオクやメルカリで「使用目的で購入しましたがサイズが合わないためお売りします」などと書いてあるのはそのためです。
現状これはいわゆるグレーゾーンとなりますので、本格的に継続していく場合は資格を取得するとその後もスムーズです。
古物商許可証は、自宅のある場所を管轄する警察署の「生活安全課 防犯係」で申請を行います。
身分証をはじめとした煩雑な手続きは必要となり3か月程度の時間を要しますが、規模が大きくなってから慌てて取得するよりは安心です。
一方、自分が使用したものを処分する目的で販売する場合は資格は不要ですが、ビジネスとして継続するにはすぐに商品がなくなってしまいます。
物販の種類
物販には仕入れや在庫の形態、または仕入れ先により次のような分類があります。
3-1. 仕入れ先の違い
・国内転売
その言葉の通り「国内」で仕入れて「国内」で販売するというものです。
当然全て日本語で対応することができるため、取引も容易でリスクも少ないのが利点です。
反対に、誰でも容易に取り組むことができるため、差別化がしにくいのがデメリットと言えます。
ただ、経験がない場合は、まずは国内転売でコツをつかむのが無難です。
・輸出入転売
海外で仕入れて国内で販売する、反対に国内の商品を海外で販売する、という方法です。
海外でしか手に入らない商品はやはり価値も高くなりますし、反対に国内では当たり前の製品が海外では非常に人気が高いという場合もあります。
差別化がしやすい一方で英語での取引や海外発送のリスクが発生します。
仕入れ先として一般的なのが中国ですが、現地の業者にっては発送が遅かったり不良品が多いなど、クレームが多いのも事実です。
国内転売で経験を積んだ場合や、親せきや親しい人が海外にいる場合は挑戦してみる価値があると思います。
3-2. 在庫の違い
・有在庫販売
文字通り、仕入れた商品を在庫として抱えて販売する方法です。
手元に在庫があるため確実かつ迅速に、さらにまとまった数の売買もできるのが大きなメリットです。
反対に、在庫の保管コストが発生することと、売れ残った場合に仕入れ代が回収できなくなるデメリットがあります。
初めて物販に挑戦する場合は、自分の部屋に保管できる程度の規模で在庫を管理しながら取り組むことをおすすめします。
・無在庫販売
自分では在庫を抱えずに物販ビジネスを展開する方法です。
始めて聞いた人もいるかもしれませんが、副業でも無在庫販売を行っている人もいます。
この場合は注文を受けた後に仕入れを行い、仕入れた商品を検品、梱包し購入者へ発送します。
もしくは、仕入れ先から直接購入者に発送してしまうこともできます。
在庫を抱えるリスクを回避することができるのが大きなメリットですが、反対に商品の発送までに時間がかかったり、商品を注文してから品切れが発覚するケースもありますので受注管理が重要となります。
現在では、無在庫販売を行う人向けの仕入れサイトも複数あり、さらに海外を仕入れ先として無在庫販売をすることも可能です。
ただ、初めて物販に取り組む場合は、まずは手元で管理できる規模の商品を在庫として仕入れ、徐々に売買のコツを掴んでいくのが無難です。
物販の具体的な始め方
サラリーマンが物販ビジネスを始める場合は、まず自宅にある不用品を全て集め、それを販売することから始めましょう。
従来、一定の価値がないと買い取ってもらえなかった衣類や雑貨も、サイトをうまく活用すれば少額だとしても販売することが可能です。
メルカリでは多くのノーブランドの衣類や中古の雑貨が売買されています。
この段階ではだれにでもできる副業となりますが、売買が成立すれば確実に売上げが生まれます。
副業においては、この「お金を得る」という過程を複数経験することが非常に重要です。
サラリーマンをやっていると、労働は「給料振込」という形でしかお金になりません。
一方で副業で稼いでいくには、どのような活動がどのくらいのお金になるのか、という感覚をつかんでいくことが大事です。
自宅にある不用品を全て販売すると、なんとなく「どのようなものがどのくらいで売れるのか」、というちょっとした感覚がつかめるはずです。
反対に言うと、そのようなセンサーが全く働かない、或いは関心が持てない、という場合は物販ビジネスには向いていないかもしれません。
何故なら、物販ビジネスを継続するには、売れ筋商品の動向や相場をリサーチすることが重要な要素となってくるからです。
自宅の不用品を販売してみて、物販に関心が持てる場合は次に商品を仕入れて販売する、というステップを踏んでみましょう。
一昔前は大掛かりな準備が必要でしたが、現在ではインターネット上で簡単に商品を仕入れ、販売を行うことが可能です。
4-1. おすすめの仕入れ先
副業として取り組む場合の一般的な仕入れ先と販売方法は以下のようなものがあります。
- メルカリ
- ジモティー
- ヤフオク
- Amazon
- BOOK OFF/HARD OFF
- 近隣のリサイクルショップ
- 自治体のリユースサービス
- 幼稚園や小学校のバザー
- NETSEA(ネッシー)
- TopSeller(トップセラー)
ご覧いただくとわかるように、商品の仕入れはメルカリを筆頭に、いつも使っている馴染みのあるサイトで行うことができます。
もちろん仕入れ額に加え、郵送料やサイトに支払う手数料、写真撮影や包装にかかる手間とコストを計算に入れたうえで、さらに利益が確保できる商品を選定する必要があります。
それもあって、扱う商品は軽くて小さい、さらに郵送でも壊れにくい品物が最適です。
上記のリストの中では、NETSEA(ネッシー)やTopSeller(トップセラー)は見慣れない人も多いかもしれません。
これらのサイトは、物販ビジネスを行う際の仕入れ先として定番のサイトとなります。
膨大な種類の商品を扱っており無在庫販売も可能ですが、競合が多く目利きが重要となります。
ここでは、このようなサイトを利用することで一気に仕入れの幅を広げることができることを紹介するために記載していますが、副業として最初に取り組む場合は、メルカリやヤフオク、もしくは近所のリサイクルショップなどで経験を積むのがおすすめです。
また最近では、行政主導で、衣類やバッグ、日用品のリユースを促進している地域があります。
そのような地域では、中古品を持ち帰ることができるような施設が設置されていることもありますので、自分の地域にそういった取り組みがないか確認してみるといいでしょう。
他にも、地域の幼稚園や小学校で行われるバザーや、学生や単身者が引っ越しの際に一気に日用品を処分する2月~3月は、掘り出し物に巡り合う絶好の機会です。
4-2. おすすめの販売先
仕入れた商品を販売するサイトは以下のようなものがあります。
- メルカリ
- Amazon
- ヤフオク
- ラクマ
- RECLO(リクロ)
- ティファナ
- EcoRing
ご覧いただくとわかりますが、商品の販売先は仕入れ先とほとんど同じです。
そう考えると、膨大な数の商品が一般家庭や副業、物販ビジネス業者の間をめぐっていることがわかります。
その中でいかに「売れる品物」を見つけるか、それが物販ビジネスの難しさでもあり面白さでもあります。
販売については、家にある不用品を売買する過程である程度のコツがつかめると思います。
次のステップとして商品を仕入れてきたら、できるだけ高く売る工夫をしながら効率的にさばいていく方法を模索していきます。
商品を高く売るには、シンプルでありながらしっかり情報を伝える紹介コメントを書く必要があります。
さらにできるだけ明るい写真を複数枚掲載するのがポイントです。
自分で購入するときも、たくさん商品の写真が掲載されている方が安心して取引ができますよね。
文章の書き方や写真の撮り方は、評価が高いユーザーを真似ることでどんどん上達していきます。
上記の販売先リストの中で、「Reclo (リクロ)」は馴染みのない人が多いと思います。
RECLO (リクロ)RECLO(リクロ)というのはハイブランド専門のリセールストアです。
ブランド品に限定されますが、無料査定をしてから買い取ってもらうか、または販売を委託することも可能です。
売りたいブランド品さえ集荷に出せば、商品の写真撮影や出品、購入者への配送などはリクロが引き受けてくれるという便利なサービスです。
ブランド物が好きで、ブランドの価値や商品の良し悪しが大体わかる方は、日用品よりも利幅の大きなブランド品に集中するのも1つの方法です。
日用品や雑貨の中で、大きい商品を扱う場合は、リサイクルショップの買取りサービスを利用するのがおすすめです。
ティファナは関東を中心に展開する、中古品買取り・リサイクルショップです。
EcoRingはさらに全国に展開しているリサイクルショップです。
いずれも査定は無料ですので販売先の1つとして抑えておくといいと思います。
最後に、販売先にヤフオクを使う場合に便利なサイトを1つご紹介します。
国内のショッピングサイトをワンクリックでまとめて検索【オークファン】
オークファンは国内最大級の相場検索サイトです。
ヤフオク・メルカリなど、過去680億件以上のデータから商品の売買相場を検索することができるサービスです。
販売したい商品が売買されている価格をチェックすることで、仕入れた商品の値付けの参考にすることができます。
つまり、仕入れの際に相場より高く買ってしまう、反対に販売の際に相場より安く売ってしまう、といったことを防ぐことができます。
最初は無料版で十分ですが、副業として物販を続けていく場合は、有料版でも数百円程度ですのでリサーチ用に活用することをおすすめします。
物販を成功させるコツ
物販(転売)は、とにもかくにも安く仕入れてできるだけ高く売ることが肝になります。
特に商品を高く売るにはいくつかのコツがあります。
ここでは初心者が絶対におさえておくべきコツを3つご紹介します。
1、徹底的にリサーチする
物販ビジネスは、仕入れの目利きが命です。
売れる商品を見極めるには徹底的にリサーチすることが重要となります。
勘に頼るのではなく、商品が実際にいくらでどのくらいの分量が市場で取引されているのか、しっかり確認してから仕入れるようにしてください。
そのためには、扱っている商品の売買価格をできるだけ多くのサイトでチェックしたり、先ほどご紹介したオークファンを活用してリサーチする必要があります。
2、信用を構築する
メルカリやヤフオクで商品を購入する際、商品のレビューはもちろん、販売者の評判を確認するのが当たり前になっています。
皆さんも、同じような商品で迷った際は、評判の高い人から購入するのではないでしょうか。
「この人なら大丈夫そうだな」と思ってもらうために、紹介文や写真の撮り方に気を付け、購入者にはできるだけ早く対応するようにしてください。
ゼロから開始した当初は大変ですが、1つ1つの売買で積み上げた「良い評価」が徐々に大きな財産になってきます。
3、特定のカテゴリーに特化する
必ずそうしなければいけないことはありませんが、初心者が副業として物販を始める場合は、できるだけ商品カテゴリーを絞るのがおすすめです。
同じ分野の商品であれば常に売れ筋を把握することができ、流行にも敏感になるからです。
趣味の分野に特化すれば、自然と目利きができますし、最悪売れない場合は自分で使う、といったこともできます。
「カテゴリーに特化する」というのはあくまで1つの戦略です。
その他にも、独身単身者向けに特化したり、敬遠されがちな壊れ物に特化する、など自分なりの営業方針を考えていくのも物販の面白いところです。
以上、副業としてお勧めしたい物販ビジネスについてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか、不用品の売買から始めてみたくなった方は是非今日から行動してみてください。
物販ビジネスはある程度の量をさばく必要がありますが、梱包や発送を外注することで規模を拡大することもできます。
どのような商品を仕入れるか、自分が社長になってビジネスを行うことができるので楽しみながら取り組むこともできるので、サラリーマンの副業としておすすめです。
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