【ビジネスパーソン教養講座】カーボン・ニュートラルって説明できる?

ビジネスパーソンのための教養講座
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皆さんこんにちは、「ビジネスパーソン教養講座」へようこそ。

 「カーボン・ニュートラル」ってよく聞くようになりましたよね。

安倍内閣・菅内閣で環境大臣を務めた小泉進次郎氏のイメージが強い方もいると思いますが、脱炭素社会の実現は実は地球規模で差し迫った大きな課題です。

その背景や目指す社会を考えてみると、私たちや子どもたちがどうのように貢献できるか、どのようなスキルを身につけていくべきか考えるいい機会にもなります。

そこで今回は、カーボン・ニュートラルについてご紹介していきます。

ざっくり言うと!

カーボン・ニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)の排出量をプラスマイナスゼロにする事を目指す考え方のことで、現在世界の地球温暖化対策の共通軸となっている。

カーボン・ニュートラルとは

カーボン・ニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)の排出量をプラスマイナスゼロにする事を目指す考え方のことです。

CO2だけではなく、メタン、N2O(一酸化二窒素)、フロンガスなどの「温室効果ガス」は地球温暖化の原因となっており、世界中で異常気象を引き起こしています。

地球温暖化への対策は、もはや世界に共通して差し迫った大きな課題となっているのです。

実際には、日々世界中で繰り返される我々人間の生活において、現実的に温室効果ガスの排出をゼロとすることは難しいでしょう。

そこで、温室効果ガスの排出量から森林などの自然に吸収される量を差し引いて全体として差し引きゼロにするという考え方が生まれたわけです。

この概念を「カーボンニュートラル」といいます。

カーボン(=炭素)をニュートラル(=中立)にする、というわけですね。

このカーボン・ニュートラルは、現在世界の主要国を中心にした地球温暖化対策の軸となっています。

脱炭素化とは

似たような意味で「脱炭素化」という言葉が使われることがありますが、「脱炭素化」と「カーボン・ニュートラル」はほぼ同じ意味となります。

「脱炭素社会」を目指した取り組みがカーボン・ニュートラルであり、世界共通の概念となっています。

日本では2020年10月の臨時国会の所信表明演説において、当時の菅義偉内閣総理大臣が「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボン・ニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しています。

カーボン・ニュートラルの経緯

・リオ・サミット(1992年)

「地球サミット」と呼ばれたブラジルのリオ・サミットにおいて、国連気候変動枠組条約が採択されました。

その当時からいずれは脱炭素化しなければ温暖化は止まらないといわれていたわけです。

しかし当時、各国の政策は経済成長を重点的に考えていたこともあり、実際にはそのような提案を受け入れられる状況にはありませんでした。

そのため、この条約には具体的なルールは定められていませんでした。

・京都議定書(1997年)

 リオの地球サミットから5年後、京都で開催された地球温暖化防止京都会議において各国が目指すべき具体的なルールが決まりました。

その中で、先進国全体の温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の間に1990年よりも5.2%削減することを目指し、先進国各国についての数値目標が盛り込まれた「京都議定書」が採択されました。

その数値目標は日本が6%、アメリカは7%、EUは8%でした。

この段階では、どれだけの「量」減らすかではなく、現状から何%減らすかを目標とした、低炭素社会へ向けた取組みでした。

・パリ協定(2015年)

2015年にパリで開かれた通称COP21(国連気候変動枠組条約締約国会議)で合意されたのがパリ協定です。

パリ協定は気候変動を抑制するために世界各国で協力して取り組むことを定めた国際的な協定で、以下2つの目標が定められました。

  1. 世界的な平均気温上昇を産業革命以前 に比べて2℃未満に保ち、可能であれば1.5Cに抑える努力を追求する。
  2. 今世紀後半には、温室効果ガスの人為的な排出と吸収源による除去の均衡を達成し、温室効果ガスの発生を実質的にゼロにする。

この協定は、世界の温室効果ガス排出量の約86%を占める159か国が締結に参加し、過去最大規模の協定となりました。

京都議定書では排出量削減義務が先進国だけに限られていたのに対して、パリ協定では途上国を含む全ての主要排出国が対象となったのです。

・気候変動サミット(2021年)

2021年4月にオンラインで開催された気候変動サミットにおいて、当時の菅義偉首相は脱炭素に関する日本の最新目標として次の2つの目標を宣言しました。

  • 2030年までに、2013年の温室効果ガスの排出量比で46%削減する
  • 2050年までに、脱炭素社会を実現する

地球温暖化の影響

「地球温暖化」という言葉を知らない人はいないと思いますが、実際にどのような影響が出ているかご存じでしょうか。

なんとなくわかる気はすると思いますが、実際に私たちの生活や経済にどのような影響があるのかご紹介します

1、食べ物が少なくなる

地球温暖化による影響の中で、最も深刻な問題の1つが食糧危機です。

ただでさえ増え続ける世界の人口に対して食料の供給が追い付かないことが懸念されていますが、地球温暖化はその問題にさらに拍車をかけることになります。

気候の変動は農業における生産性を大きく低下させることが予想されています。

2、病気や飢餓が増える

農業の生産性が下がり食糧危機が起こることにより、病気にかかる人飢餓状態に陥る地域が増える可能性があります。

特にアフリカの地域でその影響が懸念されていますが、気候変動により伝染病を媒介する生物の分布域が変わることも予想されています。

その結果免疫をもたない人々に病気が広がり、世界中に被害が拡大するおそれがあるのです。

3、水の災害が増える

地球温暖化の影響により約100年で世界の平均海水面は16センチ上昇しています。

その傾向は近年加速しており、国によっては国土全体が海に沈んでしまう危険も増大しています。

また、氷河や雪に生活用水を頼っている地域では、生活水を確保することが難しくなります。

遠い世界の一部の地域のように思えますが、氷河や雪解け水から生活するための水を得ている人は、世界の人口の6分の1を占めると言われています。

脱炭素社会の実現に向けた国内の取り組み

日本でもパリ協定を踏まえ、2017年に環境省が「長期低炭素ビジョン」を発表しています。

その中で環境省は、目標を達成するための対策として3つの柱を掲げています。

  1. 省エネの実現
  2. エネルギーの低炭素化
  3. 利用エネルギーの転換

この3つの対策を実施することで達成することを目指しているのが次の4点です。

  1. 国民の生活(建物・暮らし/移動)で炭素排出をほぼゼロにする
  2. 産業・ビジネスで脱炭素投資、低炭素型製品・サービスによる国内外の市場を獲得する
  3. エネルギー需要で低炭素電源を9割以上にする
  4. 地域・都市をコンパクト化し、自立分散型エネルギー社会をつくる

そしてこの目標を達成するための鍵は「イノベーション」であるとしています。

長期的に温室効果ガスを大幅に削減するためには極めて大きな社会変革が必要であり、そのためにはあらゆる観点から従来の延長ではないイノベーションを起こすことが求められている、と強調しています。

具体的には、「経済・社会」「技術」「ライフスタイル」の面で次のような施策を推進する方針としています。

経済・社会システムのイノベーション

 新たな技術が生まれるようなインセンティブを作り出す仕掛けを用意する

技術のイノベーション

 ⇒先進的な要素技術の開発や既存の要素技術の組み合わせを促進する

ライフスタイルのイノベーション

 ⇒人々の暮らし方や働き方、財・サービス 等の選択を脱炭素の方向に転換する

ここで「要素技術」という、分かるようでわかりにくい言葉が使われていますが、要素技術とは、製品開発において新機能を実現したり大幅な性能向上を図ったりするための技術のことです。

新製品において他社と差別化を図るために必要不可欠な技術です。

ここまで見ると、ビジネスパーソン教養講座で紹介しているような次世代のテクノロジーを駆使したDXの動き、すなわちこれからの時代に不可欠なイノベーションを目指す動きとつながってくるのがわかります。

VUCA時代にあっては地球規模の環境変化も予測不可能な要素の1つであり、その中で持続可能な社会を目指すためにはテクノロジーを駆使してこれまでにないイノベーションを起こして社会を変えていくしかないのかもしれません。

そのような激動の時代にあって自分自身、そして将来を担う子ども達にどのような教育の機会を与えてあげることができるのか、とあるサラリーマンも日々考えさせられています。

そういうわけで、このブログでは今後もサラリーマンの学びや子どもの教育について紹介していきたいと思います。

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皆さんこんにちは、「ビジネスパーソン教養講座」へようこそ。

 「カーボン・ニュートラル」ってよく聞くようになりましたよね。

安倍内閣・菅内閣で環境大臣を務めた小泉進次郎氏のイメージが強い方もいると思いますが、脱炭素社会の実現は実は地球規模で差し迫った大きな課題です。

その背景や目指す社会を考えてみると、私たちや子どもたちがどうのように貢献できるか、どのようなスキルを身につけていくべきか考えるいい機会にもなります。

そこで今回は、カーボン・ニュートラルについてご紹介していきます。

ざっくり言うと!

カーボン・ニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)の排出量をプラスマイナスゼロにする事を目指す考え方のことで、現在世界の地球温暖化対策の共通軸となっている。

カーボン・ニュートラルとは

カーボン・ニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)の排出量をプラスマイナスゼロにする事を目指す考え方のことです。

CO2だけではなく、メタン、N2O(一酸化二窒素)、フロンガスなどの「温室効果ガス」は地球温暖化の原因となっており、世界中で異常気象を引き起こしています。

地球温暖化への対策は、もはや世界に共通して差し迫った大きな課題となっているのです。

実際には、日々世界中で繰り返される我々人間の生活において、現実的に温室効果ガスの排出をゼロとすることは難しいでしょう。

そこで、温室効果ガスの排出量から森林などの自然に吸収される量を差し引いて全体として差し引きゼロにするという考え方が生まれたわけです。

この概念を「カーボンニュートラル」といいます。

カーボン(=炭素)をニュートラル(=中立)にする、というわけですね。

このカーボン・ニュートラルは、現在世界の主要国を中心にした地球温暖化対策の軸となっています。

脱炭素化とは

似たような意味で「脱炭素化」という言葉が使われることがありますが、「脱炭素化」と「カーボン・ニュートラル」はほぼ同じ意味となります。

「脱炭素社会」を目指した取り組みがカーボン・ニュートラルであり、世界共通の概念となっています。

日本では2020年10月の臨時国会の所信表明演説において、当時の菅義偉内閣総理大臣が「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボン・ニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しています。

カーボン・ニュートラルの経緯

・リオ・サミット(1992年)

「地球サミット」と呼ばれたブラジルのリオ・サミットにおいて、国連気候変動枠組条約が採択されました。

その当時からいずれは脱炭素化しなければ温暖化は止まらないといわれていたわけです。

しかし当時、各国の政策は経済成長を重点的に考えていたこともあり、実際にはそのような提案を受け入れられる状況にはありませんでした。

そのため、この条約には具体的なルールは定められていませんでした。

・京都議定書(1997年)

 リオの地球サミットから5年後、京都で開催された地球温暖化防止京都会議において各国が目指すべき具体的なルールが決まりました。

その中で、先進国全体の温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の間に1990年よりも5.2%削減することを目指し、先進国各国についての数値目標が盛り込まれた「京都議定書」が採択されました。

その数値目標は日本が6%、アメリカは7%、EUは8%でした。

この段階では、どれだけの「量」減らすかではなく、現状から何%減らすかを目標とした、低炭素社会へ向けた取組みでした。

・パリ協定(2015年)

2015年にパリで開かれた通称COP21(国連気候変動枠組条約締約国会議)で合意されたのがパリ協定です。

パリ協定は気候変動を抑制するために世界各国で協力して取り組むことを定めた国際的な協定で、以下2つの目標が定められました。

  1. 世界的な平均気温上昇を産業革命以前 に比べて2℃未満に保ち、可能であれば1.5Cに抑える努力を追求する。
  2. 今世紀後半には、温室効果ガスの人為的な排出と吸収源による除去の均衡を達成し、温室効果ガスの発生を実質的にゼロにする。

この協定は、世界の温室効果ガス排出量の約86%を占める159か国が締結に参加し、過去最大規模の協定となりました。

京都議定書では排出量削減義務が先進国だけに限られていたのに対して、パリ協定では途上国を含む全ての主要排出国が対象となったのです。

・気候変動サミット(2021年)

2021年4月にオンラインで開催された気候変動サミットにおいて、当時の菅義偉首相は脱炭素に関する日本の最新目標として次の2つの目標を宣言しました。

  • 2030年までに、2013年の温室効果ガスの排出量比で46%削減する
  • 2050年までに、脱炭素社会を実現する

地球温暖化の影響

「地球温暖化」という言葉を知らない人はいないと思いますが、実際にどのような影響が出ているかご存じでしょうか。

なんとなくわかる気はすると思いますが、実際に私たちの生活や経済にどのような影響があるのかご紹介します

1、食べ物が少なくなる

地球温暖化による影響の中で、最も深刻な問題の1つが食糧危機です。

ただでさえ増え続ける世界の人口に対して食料の供給が追い付かないことが懸念されていますが、地球温暖化はその問題にさらに拍車をかけることになります。

気候の変動は農業における生産性を大きく低下させることが予想されています。

2、病気や飢餓が増える

農業の生産性が下がり食糧危機が起こることにより、病気にかかる人飢餓状態に陥る地域が増える可能性があります。

特にアフリカの地域でその影響が懸念されていますが、気候変動により伝染病を媒介する生物の分布域が変わることも予想されています。

その結果免疫をもたない人々に病気が広がり、世界中に被害が拡大するおそれがあるのです。

3、水の災害が増える

地球温暖化の影響により約100年で世界の平均海水面は16センチ上昇しています。

その傾向は近年加速しており、国によっては国土全体が海に沈んでしまう危険も増大しています。

また、氷河や雪に生活用水を頼っている地域では、生活水を確保することが難しくなります。

遠い世界の一部の地域のように思えますが、氷河や雪解け水から生活するための水を得ている人は、世界の人口の6分の1を占めると言われています。

脱炭素社会の実現に向けた国内の取り組み

日本でもパリ協定を踏まえ、2017年に環境省が「長期低炭素ビジョン」を発表しています。

その中で環境省は、目標を達成するための対策として3つの柱を掲げています。

  1. 省エネの実現
  2. エネルギーの低炭素化
  3. 利用エネルギーの転換

この3つの対策を実施することで達成することを目指しているのが次の4点です。

  1. 国民の生活(建物・暮らし/移動)で炭素排出をほぼゼロにする
  2. 産業・ビジネスで脱炭素投資、低炭素型製品・サービスによる国内外の市場を獲得する
  3. エネルギー需要で低炭素電源を9割以上にする
  4. 地域・都市をコンパクト化し、自立分散型エネルギー社会をつくる

そしてこの目標を達成するための鍵は「イノベーション」であるとしています。

長期的に温室効果ガスを大幅に削減するためには極めて大きな社会変革が必要であり、そのためにはあらゆる観点から従来の延長ではないイノベーションを起こすことが求められている、と強調しています。

具体的には、「経済・社会」「技術」「ライフスタイル」の面で次のような施策を推進する方針としています。

経済・社会システムのイノベーション

 新たな技術が生まれるようなインセンティブを作り出す仕掛けを用意する

技術のイノベーション

 ⇒先進的な要素技術の開発や既存の要素技術の組み合わせを促進する

ライフスタイルのイノベーション

 ⇒人々の暮らし方や働き方、財・サービス 等の選択を脱炭素の方向に転換する

ここで「要素技術」という、分かるようでわかりにくい言葉が使われていますが、要素技術とは、製品開発において新機能を実現したり大幅な性能向上を図ったりするための技術のことです。

新製品において他社と差別化を図るために必要不可欠な技術です。

ここまで見ると、ビジネスパーソン教養講座で紹介しているような次世代のテクノロジーを駆使したDXの動き、すなわちこれからの時代に不可欠なイノベーションを目指す動きとつながってくるのがわかります。

VUCA時代にあっては地球規模の環境変化も予測不可能な要素の1つであり、その中で持続可能な社会を目指すためにはテクノロジーを駆使してこれまでにないイノベーションを起こして社会を変えていくしかないのかもしれません。

そのような激動の時代にあって自分自身、そして将来を担う子ども達にどのような教育の機会を与えてあげることができるのか、とあるサラリーマンも日々考えさせられています。

そういうわけで、このブログでは今後もサラリーマンの学びや子どもの教育について紹介していきたいと思います。

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